アウトソーシングのメリットとデメリットをわかりやすく解説

経営学

ビジネスの初期の段階において必ず問題になるのが、人手不足です。

資金に余裕がありませんし、事業の初期では市場の成長率が分からないため、

人を雇うのに躊躇してしまうのです。

また起業する場合、最初は管理業務も社長が行わなければならないケースも多く、

資金繰り、会計、労務など管理業務に工数を割かせざるを得なくなります。

このため重要な意思決定がおろそかになり、ビジネスチャンスを失うことも考えられます。

そこで重要な業務以外をアウトソーシングすることで、本業に集中できる体制を整えることは合理的です。

今回はアウトソーシングのメリットデメリットを解説していきます。

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重要な業務以外は外注すればよい

重要な業務に集中したい場合、他人の手を借りることは良い考えです。

雇用するのも一つの手ですが、雇用には社会保険等の労務管理が必要となってきますので、コストが割高になってしまいます。

このような場合、本業以外の管理業務をアウトソーシングすることも一案です。

アウトソーシングとは、その名の通り、ソース(資源)をアウト(外部)に頼ることを意味しています。

例えば、電話による受付業務が面倒であれば、秘書代行企業に受付業務を依頼することができます。

アウトソーシングのメリット、デメリット

アウトソーシングは雇用契約以外に人の手を借りることができる便利な人的資源と言えますが注意が必要です。

以下にメリット、デメリットをあげます。

これらをよく勘案して、採用するか考えるとよいでしょう。

アウトソーシングのメリット

外部の専門性を活用

アウトソーシングのメリットは外部の専門性を活用できることです。

例えば、確定申告する場合、自分でも計算できますが、

税理士に依頼することで経費を正しく計上することで、無駄な申告を防ぐこともできます。

確定申告など税金の計算は、ビジネスの本質ではなく、やはりこのような業務は外注するべきかもしれません。

起業初期の段階では、得意分野に集中して、社長自ら重要な意思決定をしていくべきなのです。

固定費の削減

ビジネスには繁忙期と閑散期があります。

社員を雇用する場合、閑散期になったときに工数に無駄が生じます。

雇用した社員が優秀で閑散期に業務改革をどんどんこなすエリート社員であれば良いのですが、

優秀な社員はなかなか集まらないものです。

この場合、業務をアウトソーシングすることは有効な戦略です。

製造業の場合、受託メーカー(OEM)に一定期間だけ製造してもらうと、余計な設備を持つ必要が無く、

メンテナンスなどの管理費用も無くなります。

アウトソーシングのデメリット

自社にノウハウが蓄積しない

製造業であれば受託メーカーに製造依頼するケースが考えられます。

一般的には製造方法、技術情報は自社が開発しますが、

製造スケールは受託メーカーが受け持ちます。

しかし製造業で重要な技術は常に現場にあるのです。

工程改善の機会が得られなかったり、作業時の微妙なコツは自社の技術として残りません。

このような技術資産を得ることができなくなるのは大きなデメリットです。

情報漏洩のリスク

当然ですが委託時には契約書によって秘密保持の条項を設けます。

しかし完全に機密情報を保持できるとは限りません。

また得られたノウハウは受託メーカー側にありますので、

その情報は別の業務に応用される可能性もあります。

重要な業務(コアコンピタンス)に集中

重要な業務はおそらく、企業の中核となる業務です。

このような業務はコアコンピタンスと呼ばれます。

コアコンピタンスとは、競合他社に真似できない核となる能力のことを表します。

つまり競合他社に勝てる部分なのです。また競合に勝てるからこそ、その企業が存在し得るのです。

その重要な業務をおろそかにしていると感じたとき、

おそらくその時はアウトソーシングを考えるべきでしょう。

アントレプレナーにとっても同じことが言えます。

本業が好きで独立したのに、結局、会社の維持のため雑務に専念せざるを得なくなる。

これはアントレプレナーにとって一番初めにぶち当たる壁なのかもしれません。

好きだったはずなのに・・・

この言葉が頭に浮かんだら、あなたは十分にこの壁にぶち当たっていると考えてよいでしょう。

このときぜひアウトソーシングするべきか?考えてください。

あなたは好きなことをしたくて独立したのか、それとも経営者になりたくて独立したのでしょうか。


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