ポーターの競争戦略を解説 | 価格それとも製品・サービスの差別化?

経営学

ビジネスでライバルに勝つためにはライバル企業に勝つための戦略を立てる必要があります。

この戦略を競争戦略と言います。

競争戦略はハーバード大学のM.E. ポーター教授の「競争の戦略が有名です。

この記事では競争の戦略を元に、競争戦略の3つの方法とその特徴を解説していきます。

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3つの競争戦略とは

ライバル企業との熾烈な競争に勝つ方法が3つあります

M.E.ポーター教授によればその3つの競争戦略のいずれかを採用して、競争優位を目指す必要があります。

競争を優位に進めるために取るべき基本的な競争戦略は以下の3つです。

差別化戦略

コストリーダーシップ戦略

集中戦略(差別化集中、コスト集中)

それぞれの特徴を解説します。

差別化戦略

製品の差別化を行う戦略です。

言い換えると他社にない高品質の製品・サービスを提供することです。。

技術力があったり、特許で技術が保護されているなど、品質を差別化することができれば、

差別化戦略はライバル企業に勝つうえで重要な戦略となります。

しかし基本的に、業界1位のリーダー企業は差別化を打ち消そうとしてきます。

これを同質化戦略と言います。

リーダー企業は資本力も技術力も高いため、2番手のチャレンジャー企業やフォロワー企業が差別化をしても

直ぐにキャッチアップされる可能性がありますので注意が必要です。

コストリーダーシップ戦略

名前の通り、価格競争で競争優位に立つ戦略です。

同じ品質なら価格が安いほうを選ぶのは我々の普段の買い物でもよく見られますよね。

注意点ですが、リーダー企業はコストリーダーシップ戦略は取るべきではありません

なぜなら市場全体のパイが縮小してしまうからです。

価格競争をすると、市場全体の販売額が減少します。

この場合、最もシェアの高いリーダー企業が最も販売額を減らします。

従って価格競争で最も損失を被るのはリーダー企業なのです。

ですからリーダー企業は価格競争をしたくありません。

この心理を突いてチャレンジャー企業(業界2番手)が価格競争を仕掛けるのは有効と言えます。

集中戦略

集中戦略とは特定市場(特定顧客、性別、地域別)などに集中して資本を投入する方法です。

例えば、地域の特徴と知名度を生かして地域No.1を目指す地場産業などがあげられます。

顧客は限定されますが、特定顧客を狙い撃ちにします。

大企業は市場が小さかったり、旨みが無い場合は市場に参入しにくくなります。

なぜならそれよりも大きい市場でシェアを取れるため、小さい市場へ経営資源をかけたくないからです。

市場が小さい場合、社内を説得することが難しいことも理由の一つです。

従って大企業との競争を回避することができるため生き残る可能性は高くなります。

このような戦略はニッチ戦略とも言われています。

特にスタートアップのベンチャー企業は集中戦略が極めて有効です。

ベンチャー企業は特許を取得して差別化戦略で戦おうとしますが、

技術は常に代替案があるものです。

まずはその技術力を特定の市場に振り向けて集中していくことが肝心です。

自社の企業規模を考えること

戦略は組織に従う

アルフレッド・チャンドラーの言葉です。

競争戦略はまさに組織規模を考慮して選択されるべきです。

リーダー企業であればコストリーダーシップ戦略を選択すると市場規模の縮小でダメージを受けるため差別化戦略を取るべきです。

一方で、中小企業や起業したてのベンチャー企業の場合、集中戦略を取るべきです。

その小さい市場で体力を蓄えて市場を拡大して成長を目指します。

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