皆さんが製品・サービスを購入する際には、ブランドを意識して購入する機会も多いのではないでしょうか。
私たちは製品を購入する際に、ブランドを重視します。
なぜなら私たちは、その製品の専門家ではないからです。
例えばプリンターを購入したとしましょう。
トナーの成分は顔料と樹脂からなりますが、樹脂の粒子径などを気にして購入するでしょうか?
トナーの充填剤は化学物質です。化学の最先端技術が使われているのですが、そこに潜む素晴らしい技術に気付くことはありません。
私たちは製品・サービスを購入するときに、このような最先端技術を評価して購入しているのではありません。
最先端技術を扱う会社を信頼して購入するのです。
すなわち会社の持つブランドを信頼しているのです。
ブランドは資産です。
資産の機能を持つということでブランドエクイティと呼ばれることがあります。
この記事ではブランドの持つ機能を分かりやすく解説していきます。
ブランドの機能を正しく理解することで、顧客にアピールできるブランド資産を築きましょう。
ブランドの機能とは
ブランドには次の4つの機能があります。
自社製品・サービスのブランドをアピールする際には、これらの4つの機能を意識してみて下さい。
①出所表示機能
その製品・サービスの出所をユーザーに知らしめる機能です。
ブランドにこだわりのあるユーザーはブランド名を見て購入しようとします。
訴求力のあるブランドは、それだけで販売力があります。
ファッションの世界ではシャネルやルイヴィトンが有名です。
②品質表示機能
製品・サービスの品質を知らしめる機能です。
A社製品は長持ちするが、B社製品はすぐに壊れる、などブランドには品質のレッテルが貼られることが多いです。
品質の良さがイメージできるブランドなら良いのですが、品質の悪さのレッテルが貼られたブランドは廃棄することも考えるべきでしょう。
このようにブランドには品質を訴える力があります。
③宣伝広告機能
ブランドを宣伝する機能です。
過去に魅力的な製品・サービスがあって好評を得ていた場合、次の新製品も良いイメージが付きます。
過去の製品・サービスそのものが宣伝となっているのです。
④資産価値機能
ブランド自体が資産価値を持っています。
資産価値を持つという意味でブランドエクイティと呼びます。
このような無形資産はお金では買えません。
過去の販売実績から積み上げて少しずつ資産となるのです。
好評を得たブランドがある場合、新製品・サービスを発表する際に、そのブランドを利用することができます。
ただし新製品・サービスが不評だった場合にはブランドを傷つけてしまいます。
資産と同じようにブランドも価値が増減します。
このようにブランドには4つの機能があます。
そして構築されたブランドは、これらの4つ機能を通して会社イメージに貢献しているのです。
優れたブランドを構築するためには
ユーザーに御社のブランドをどのように認知されたいか真剣に考える必要があります。
ブランドの構築は自社の競争戦略に基づくもので無くてはなりません。
例えば製造原価を多少あげても品質を良くして、安く販売するという戦略を取った場合、「品質の割に安価」というブランドを構築する必要があります。
このときファッション性を強く訴求してしまうと「ファッション性はあるが、品質が悪い」と本意とは異なったブランドイメージがユーザーに定着する可能性があります。
競争戦略に基づいて、ブランドを認知させるためには、余計な印象をユーザーに与えすぎないようにするべきです。
あれもこれも訴えたいと考えているうちに、ブランドの軸がブレやすくなるのです。
欲をかいてすべてを取ろうと思わないことです。
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